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大原美術館
〒710-8575 岡山県倉敷市中央1-1-15

展覧会について ※会期は終了いたしました。

光と有隣荘の中のマティス・・・

倉敷の近代建築を代表する有隣荘。大原美術館の創設者となる大原孫三郎(1880-1943)が1928(昭和3)年に建設した私邸であり、東西両洋の建築様式と意匠、そして、みごとな屋根瓦や庭を特徴とする名建築です。大原美術館は、この類まれな建築物を守り後世に残すべく、通常は非公開としていますが、一方で、倉敷の遺産として活用する機会を設け、期間を限定して一般公開を行っています。

有隣荘は、明るく華やかな洋間、四季折々の自然や光とその陰影を心静かに楽しむことのできる1階の和室、そして、眺望の美しい2階の和室が骨格となっています。このような建築物の特質に重ね、この度は、20世紀美術の巨匠であり、「色彩の画家」ともうたわれたフランス人画家アンリ・マティス(1869-1954)の作品の、その光と色の力に着目します。美術館で鑑賞できるものとは別の、移ろいゆく生きた光が見せるマティス作品の表情。有隣荘の光とそれが織りなす色、そして、画家による光と色の探求とのコラボレーション―とある詩人の言葉「光と幸福の中のマティス」ならぬ、「光と有隣荘の中のマティス」を、お楽しみいただければ幸いです。

図版:アンリ・マティス《『ジャズ』より〈フォルム〉》1947年、大原美術館

有隣荘 ゆうりんそう

倉敷が誇る近代建築
大原美術館の創設者 大原孫三郎の私邸
有隣荘は、倉敷の商家であった大原家の別邸として1928(昭和3)年に完成しました。大原美術館の創設者となる大原孫三郎(1880-1943)が、妻の壽惠子(1883-1930)を気遣い、家族だけの時間をもつための場所として構想されたのです。ゆえに、当初はバンガロー風の洋式住宅として計画されましたが、最終的には倉敷を訪れる貴賓を迎えるための機能を合わせもつ建物として、平屋建ての洋風建築と2階建ての和風建築、さらに中国の意匠とが穏やかなハーモニーを奏でながら一体となった住居として建設されました。

その設計・デザインを担ったのが、大原美術館本館の設計をも手がける建築家の薬師寺主計(1884-1965)です。一方、和風建築部分の設計に関しては、明治神宮などの造営で知られ、薬師寺の恩師でもある伊東忠太(1867-1954)から指導を受けました。
また、大原美術館の最初のコレクション形成に尽力した画家の児島虎次郎(1881-1929)が室内空間のいたる所に芸術家としての美的感覚を注ぎ込み、作庭は、近代日本を代表する造園家8代目小川治兵衞(1882-1926)と7代目(1860-1933)が手掛けました。

有隣荘は長らく一般には非公開でしたが、1997(平成9)年以降、大原美術館が主催となり展覧会と合わせて特別公開を行っています。家族愛から生まれ、日本近代の才人たちが細部にまで創意工夫を凝らした名建築有隣荘―その類まれな建築的価値は、今日においても大切に引き継がれているのです。

展覧会のみどころ 

アンリ・マティス
Henri MATISSE

1864年、フランスのル・カトー=カンブレジに生れる。はじめは法律家を志すが、病気療養中に絵に親しみ、1891年、画家を目指してパリに出る。初期は写実的な画風であったが、ポスト印象派の画風に触れ、大胆に形を単純化し色彩を強調した独自の画風を切り開いた。1905年、そのような作品をパリのサロン・ドートンヌで展示し、「フォーヴ(野獣)」と評され、20世紀美術に新たな展開を示した。

1917年以降は南仏ニースにも滞在し、主に人物画や室内画を手がけた。1933年、アメリカのバーンズ財団のために壁画《ダンス》を制作後、より線と色彩の単純化が進められ、晩年の切り紙絵へと至る。1954年、ニースで没す。

洋間

サイエンスから見るマティス

高い天井に瀟洒なシャンデリアのある洋間。開き窓から降り注ぐ明るい光はこの部屋の美しさを引き立て、また、家具・調度類に施される、当時、ヨーロッパで最新のデザイン動向であったアール・デコの意匠も目をひきます。

ここ洋間では、マティスが制作において、光と色の効果をどのように追求していったのか、その秘密に迫ります。とりわけ、《マティス嬢の肖像》(1918年、大原美術館)にあるほぼ黒色に塗り潰された背景の謎については、近年の光学調査によって少しずつ明らかになってきました。その調査結果の公表は、倉敷では初めてとなります。

一階和室
床の間のマティス

デッサンは光を生みだす―ほのかな光の中で素描を見ると、そこには線の味わいと色に相当する光が感じられる、とマティスは書き残しています。

本格的な書院造りのこの和室は、家の主が庭を眺めながら静かに時間を過ごした部屋でした。このような心落ち着く空間では、マティスの素描そのものの力をやわらかな室内の光とそれによる陰影の移ろいとともに味わうことができます。
(会期中、作品の展示替えがあります。)

二階和室
《『ジャズ』》絵柄のある頁を全て公開

一階和室が「静」であれば、二階は「動」とし、色と形の饗宴によるマティスの挿絵本《『ジャズ』》が室内を飾ります。マティスは、晩年、「切り紙絵」というはさみで素描する技法に着手します。《ジャズ》は数ある切り紙絵の中の代表作であると同時に、マティス晩年の代表作でもあります。色彩の画家が最後にたどり着く、いきいきとした色と形の表現を、倉敷美観地区の景色とともにご覧いただきます。
(会期中、作品の展示替えがあります。)

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作品紹介  すべてアンリ・マティス作、大原美術館蔵

《マティス嬢の肖像》1918年
《女の戦》1935年
《マルティニックの女》1947年
《『ジャズ』より〈道化師〉》 1947年
《『ジャズ』より〈イカロス〉》1947年
《『ジャズ』より〈剣を飲む人〉》1947年
《『ジャズ』より〈ナイフ投げ〉》1947年
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入場料金について 
会場内混雑の場合は、お待ちいただくことがございます。

料金
一般(有隣荘のみ) 1,000円(税込)
高校・中学・小学生(有隣荘のみ) 500円(税込)
一般セット券(有隣荘+大原美術館入館料) 2,000円(税込)
高校・中学・小学生セット券(有隣荘+大原美術館入館料) 1,000円(税込)
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展覧会情報

会場 有隣荘
会期
2022年10月7日(金)~10月23日(日) 会期中無休
開場時間

10:00~16:00 
※入場は15:30まで

主催 公益財団法人大原美術館
後援 大原美術館後援会
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協賛

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  • ご来場のお客様へのお願い

    場内では、会話の場面、他者と接近する場面が想定されますので、ご入場にあたってはマスクのご着用をお願いいたします。
    基本的な感染拡大防止対策として、場内ご滞在中は常時正しくマスクをご着用ください。
    なお、マスクを着用できない方については、発話をお控えいただくようお願いいたします。
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access

アクセス

有隣荘
大原美術館の向かい(右地図の赤い印の場所)


お問い合わせ 大原美術館
〒710-8575 岡山県倉敷市中央1-1-15
TEL086-422-0005 山陽本線倉敷駅より徒歩15分
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