
現代社会におけるサヴァイヴァルをテーマに、実際に装着したり乗って動かしたりすることができる大型の機械彫刻作品によって20世紀末のアートシーンに登場したヤノベ氏は、 チェルノヴイリ原発事故地を自ら訪ねる体験を基点に、21世紀の幕開けとともに、リヴァイヴァルへとテーマを移行させ、さらに旺盛な活動を展開しています。
本展においてヤノベ氏は、自身の創作活動を象徴する「ドラゴン」と独自のキャラクター「トらやん」をキータームにした作品を展開。 そしてこの「龍」と「虎」は、大原美術館創設者「大原孫三郎」と「児島虎次郎」の存在にも重ね合わされます。

[会期] 2010年4月28日(水)~5月9日(日)
会期中無休
[開場時間] 10:00~16:30(入場は30分前まで)
[料金] 一般 1,000円、学生(大~小学生) 500円
大原美術館パスポート(大原美術館<本館/分館/工芸・東洋館>+有隣荘+児島虎次郎記念館)
一般 1,800円、学生(大~小学生) 1,000円

記念対談
ヤノベケンジ×高階秀爾(大原美術館館長)
[日時] 2010年5月9日(日) 13:30~15:00
[会場] 分館 地下展示室 特設会場
[料金] 大原美術館の通常入館料
一般 1,000円、大学・高校生 600円、中学・小学生 500円
大原美術館パスポート(大原美術館<本館/分館/工芸・東洋館>+有隣荘+児島虎次郎記念館)
一般 1,800円、学生(大~小学生) 1,000円


その中でヤノベが、自らの父の腹話術人形と、自らの子どものために制作した放射線を遮断するアトムスーツを一つにして生み出した「トらやん」は、大人=この世界を作り上げた者=守る者/子ども=未来を作り上げる者=守られる者、を自在に行き来する重要な存在となっている。
また水爆実験による大量の放射線下降物を浴びた第五福竜丸の英語名ラッキードラゴンの名を持つ作品を手がけたように、近年のヤノベの作品において龍もまた重要なモチーフとなっている。龍もまた膨大なエネルギーを湛え、人間にとっては畏怖すべき対象であり、同時に幸運をもたらす対象でもあるという両義性を抱える。
ヤノベは、このトらやんと龍とを主人公にした物語を二つの絵本『トらやんの大冒険』『トらやんの世界 ラッキードラゴンのお話』にまとめているが、本展においては、トらやんと龍とを大原美術館創立を担った、大原孫三郎と児島虎次郎に重ね、有隣荘全体に展開する。