ベゴニアの畠”

■解説
1908(明治41)年、児島虎次郎は初めてフランスに渡りました。児島はパリよりもパリ郊外のグレ村で田園風景を描くほうを好みました。
1909(明治42)年、ベルギーで勉強していた友人の画家太田喜二郎の紹介により、児島はベルギーのゲントに移りました。 ゲント美術アカデミーに入学し、校長ジャン・デルヴァン、エミル・クラウスらの教えを受けるようになります。 デルヴァン、クラウスらはすぐれた教育者で、児島に「西洋の模倣ではなく、日本人としての個性を大切にするように」と説きました。 ここで児島はベルギー印象派の点描技法を身につけます。
この「ベゴニアの畠」は、ベルギー時代に描かれました。点描風のタッチで、絵具が厚くたんねんに塗られた画面は、光と影に富んでいます。 木の葉の間からの木もれ日は、真っ白な家の壁やオレンジ色の屋根、地面に落ちています。窓の前に置かれた鉢植え、地面のシャベルと木靴が、二人の人物の語らいに生活感をそえています。

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