ドガ

赤い衣裳をつけた三人の踊り子

■解説
エドガー・ドガ(1834-1917)は、パリの銀行家の家に生まれました。国立美術学校で正統な美術教育をうけるとともに、彼はイタリアやルーヴル美術館で過去の名画を勉強し、 伝統的な絵画技法をしっかりと身につけました。
1862年にマネと出会ったのち、ドガは、その仲間たちの芸術家の集まり「カフェ・ゲルボワの会」に参加するようになりました。この集まりへの参加をきっかけに、 彼は競馬や踊り子、働く女性の姿など、パリの現代生活を描くことに関心をもつようになります。そして、1874年からはじまった印象派展では、全8回のうち第7回(1882年)をのぞいて、毎回出品しています。
当時のパリでは、新しく写真術が広まっていました。また、日本の浮世絵の流入で、それまでの西洋絵画では見られなかった、新たな視点が紹介されていました。 ドガはこれらを取り入れ、人物を画面端で切断するスナップ・ショットなどを多用し、馬や踊り子など動きがある対象を効果的に表現しました。
この「赤い衣裳をつけた三人の踊り子」は、パステルで描かれた踊り子の連作のひとつです。出番を待つ踊り子たちのひざから下は、舞台装置によって見えなくなっています。 こうすることによって、舞台のほうへ神経を集中する踊り子たちの表情を前面におしだしています。

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